■イ・ジンモ エアビリティ代表インタビュー2万ドル(約280万円)と400万ドル(約5億6000万円)。米国とイランの戦闘で、イランが飛ばした自爆ドローン1機(2万ドル)と、それを迎撃するために米国が発射したパトリオットミサイル1基(400万ドル)の価格差が示すのは、空中に浮かぶドローンを撃墜するために高価なミサイル資産をやむを得ず消耗するのが現代戦の現実だという点だ。この対ドローン作戦の盲点を埋めようと名乗りを上げたのが、国防科学研究所(ADD)、現代自動車(【005380】)、LG電子(【066570】)出身者らが2023年に創業したスタートアップ、エアビリティだ。25日、京畿道城南市のエアビリティ研究所で実施したソウル経済新聞との面会で、イ・ジンモ代表は「自爆ドローンに対抗して高価なミサイルを撃ち続ければコスト負担が膨らむ。逆に安価なドローンで阻止しようとすれば近距離での作戦遂行を余儀なくされ、危険が伴う」と語った。続けて「エアビリティのドローン・キルチェーンソリューションは、安全性とコスト効率という二つの課題を同時に解決する代替案だ」と強調した。国内のスタートアップの中で、対ドローン分野を主力事業とするのはエアビリティだけだという。代表製品はドローンを輸送する無人機「AB-U60」である。AB-U60は左右の翼幅3m、垂直離着陸可能な固定翼無人機で、最大離陸重量は60kg。小型ドローンを合計4機搭載でき、最大運用距離は約30km前後だ。イ代表は「AB-U60に防御用ドローンを搭載し、味方の作戦地から離れた地点まで移動して攻撃ドローンに接近し、そこで防御用の直撃ドローンを飛ばして攻撃ドローンを無力化する」と説明した。エアビリティは2024年にAB-U60の試作機を製作完了し、今年末から量産を開始する計画だ。量産前にも韓国軍の戦闘実験やアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ、タイの国営企業など国内外の複数機関から需要意向を獲得しており、今年下半期に運用実証(PoC)を行う予定である。これまで機体開発に注力してきたエアビリティは、空対空の対ドローンITシステムの開発にも取り組む。AB-U60などの対ドローン資産を人工知能(AI)で制御するC2システムを構築する計画だ。イ代表は「エアビリティのC2システムは地上の探知・識別センサーから情報を集め、攻撃ドローンの形状や危険度を識別して相応の対応手段を割り当てる。AB-U60に搭載する任務装備の決定や交戦被害評価(BDA)機能も含める」と語った。ハードウェアとソフトウェアを一体化した対ドローン体制を整え、韓国のアンドゥリル(Anduril)になるのがエアビリティの目標だ。イ代表は「敵機の探知・識別から交戦後の評価までをつなぐドローン・キルチェーンソリューションを統合する企業になる」と述べ、「アンドゥリルがC2プラットフォーム『ラティス』で600億ドル(約8兆4000億円)の企業価値を達成した例があるが、エアビリティは空対空作戦により特化した無人機とC2を武器にする」と語った。アンドゥリルは2017年設立のスタートアップで、革新的なITシステムを前面に出し、米国で急成長する新興防衛企業の一つだ。イ代表は「対ドローン・キルチェーンを基盤に、来年度には100億ウォン台(約9億4000万円)の売上を達成する見込みだ」と述べ、続けて「対ドローン・キルチェーンを完成させた後は、高重量の無人輸送機の製作まで視野に入れるのが長期目標だ。韓国のアンドゥリルとして出発し、最終的にはアンドゥリルが到達していない事業領域まで開拓する」と付け加えた。
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