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ひばりは春になると高く舞い上がりながらよくさえずるとされ、人々には春を告げる鳥として知られている。
ひばりというと、私には朝鮮時代の文臣・南九萬(ナム・グマン)の詩句「동창이 밝았느냐, 노고지리 우지진다」がまず思い浮かぶ。ここに出てくる「ノゴジリ」はひばりを指す語だからだ。
同時に思い起こすのはハイドンのあの曲、弦楽四重奏曲イ長調「ひばり」だ。
ハイドン:「弦楽四重奏曲イ長調『ひばり』、Hob.III:63」、第1楽章
「ひばり」は1790年に作曲された四楽章構成の作品で、弦楽四重奏はヴァイオリン2挺、ヴィオラ、チェロで演奏される。「ひばり」という呼称はハイドン自身が付けたものではなく、聴衆や出版社が俗称として付けたものである。
その呼び名を知って聴くと、曲がまるでひばりの動きを描いているかのように聞こえてくる。冒頭の約10秒までは地上でぴょんぴょん跳ねるように歩き、11秒から飛び立つ準備を整え、14秒で高く響くF#の音は、大きく翼を広げて空を横切るひばりの鳴き声のように感じられる。読者の想像する姿はどんなものだろうか。
全体を通じて澄んだ明るさがあり、爽やかな春の空気が近づいてくるかのようだ。こうした点からも、「ひばり」という曲名はハイドン自身が付けたとしても違和感がないほど的確だと感じる。
ハイドン:「弦楽四重奏曲イ長調『ひばり』、Hob.III:63」、第3楽章
ハイドンは音楽史において画期的な足跡を残した作曲家だ。クラシック音楽を聴きながら「いったい誰が四楽章にして音楽を長くしたのか」と不満に思う向きがあるなら、その答えとしてハイドンの名が挙げられる。
この作曲家が速—遅—舞曲—速という四楽章の配列を定着させ、特に交響曲や弦楽四重奏でその構成が標準になった。ハイドンは交響曲を百曲以上、弦楽四重奏も多数作曲し、同じ楽章構成を繰り返し用いた。そのテンポ変化の中で第1楽章にはソナタ形式、第3楽章にはメヌエットが置かれることが多い。
時を経てハイドンは自然にこの形式を安定させ、その長年の影響力ゆえに後進の作曲家たちも同じ形式を踏襲するようになった。もし彼にそれだけの名声と力量がなければ、いかに多作の作曲家でもここまで他者に影響を与えることはできなかっただろう。
春を告げる鳥が飛び立つような曲、ハイドンの弦楽四重奏曲イ長調「ひばり」を取り上げた。とりわけ第1楽章と第3楽章を紹介したのは、ソナタ形式とメヌエットの存在を示すためである。
ハイドンの音楽がより身近に感じられる機会になったなら幸いだ。
文・ユ・シネ – クラシック音楽作家
著書:「ロマンス・イン・クラシック」、「ベートーヴェンを除くクラシック」
ピアノ専攻後、クラシック専門記者、KBSクラシック番組の音楽コーディネーターを務めた。現在は講演とブックトークを中心に活動している。















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