英地方選で大敗…議員1500人を失う
英鉄鋼の国有化・EUとの若者移動協定を推進
英与党・労働党の地方選敗北を受け辞任要求が相次ぐ中、キア・スターマー首相は「自分を疑う者たちが間違っていると証明する」と述べ、辞任の可能性を否定した。
ガーディアンによれば11日(現地時間)、スターマーは演説で「英国民が国家と政治に失望していることは分かっているし、一部は私に失望しているのも承知している。私を疑う人がいることも分かっている」と語った上で、「だが、彼らが間違っていることを証明しなければならない。そうする」と強調した。
スターマーは労働党が「非常に危険な敵」に直面していると述べ、「労働党はこの国が『非常に暗い道』へ進むのを阻む最後の防衛線だ」と位置づけた。
今回の演説は、労働党が今月7日の地方選で歴史的敗北を喫した直後になされた。労働党はウェールズで3位にとどまり、イングランド全域で地方議員を1500人以上失い、サンダーランドやバンズリーといった伝統的地盤を改革党に、ランバースやハックニーなどロンドンの安全選挙区を緑の党に奪われた。
党内外からスターマーへの非難が噴出する中、釈明に乗り出した格好だ。次期総選は2029年夏が期限となっているが、与党労働党の下院議員が党代表を交代させれば首相も交代する可能性がある。現在、労働党所属の下院議員40人超がスターマーの辞任を要求している。
党内ではウェズ・ストリーティング保健社会福祉相や、グレーター・マンチェスターのアンディ・バーンハム市長が党首挑戦の有力候補に挙がっているとガーディアンは伝えた。
スターマーは「状況の深刻さを正直に示そうとしたが、政権発足初期に国民生活がどう改善されるかを十分に説得できなかった」と認め、英国鉄鋼の国有化の正式化、欧州連合(EU)との包括的新協定、若者向けの雇用・訓練・現場実習の保障という3つを優先課題に掲げた。
特に6月のEU首脳会議で「英国の新たな方向性を定める」として、「今回の労働党政権は欧州との関係再建、英国を欧州の中心に据える政権として定義されるだろう」と述べた。
一方、スターマーのリーダーシップが揺らぐ中、金融市場も大きく動揺している。英国の30年物国債利回りはこの日午前5.643%を記録し、前日から0.07%ポイント上昇、ポンドは1ドル=1.3602ポンドで前日比0.2%下落した。
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