
2000年代初頭に小学生たちの夏を彩った思い出の「ジェリシューズ」が帰ってきた。一時は姿を消したこのプラスチック製の靴が、最近ファッション業界の新たなトレンドとして台頭し、MZ世代の視線を集めている。
変わったのは履き方だ。リボンやチャーム、ビーズなどで靴を好みに応じて飾る、いわゆる「シューズカスタム」文化が広がり、ジェリシューズも自分らしさを表現するファッションアイテムとして定着しつつある。例年より早い暑さとDIY志向の消費傾向が重なり、ジェリシューズのブームはオンライン・オフラインを問わず広がっている。
ジェリシューズ取引額4696%急増

カカオスタイルが運営するスタイルコマースプラットフォーム「ジグザグ」によれば、直近1か月間(4月8日~5月7日)のジェリシューズ取引額は前年同期比でなんと4696%(約48倍)増加した。春の代表商品であるフラットシューズ(34%)やスニーカー(19%)の伸びを大きく上回る数値だ。
その他、ウェッジサンダルの取引額は156%増、フリップフロップが144%増、フィッシャーマンサンダルが93%増と、夏用シューズ全般の需要が高まっている。ジグザグ側は今年4月から気温が急速に上昇し、夏物の購入時期が前倒しになったことを主因に挙げている。
今月初め、聖水洞ではあるジェリシューズブランドがポップアップストアを開き、製品を販売した。当時、ジェリシューズは5万ウォン台(約5000円)で販売され、靴を飾るパーツも1個約8,000ウォン(約800円)で売られていたという。
レースを付けてチャームを付けて…平日午前、東大門総合市場の資材商店は人で溢れる

オンラインで巻き起こった「シューズカスタム」熱は、オフラインの問屋市場の風景も変えている。最近、ソウルの東大門総合市場5階の資材店には平日午前の早い時間からジェリシューズを片手に訪れる20代女性が押し寄せ、店内は足の踏み場もないほど混雑している。彼女たちは棚を隅々まで探してレース、花の飾り、リボン、チャーム、ビーズ、バッジなど多彩な資材を靴の上に試し置きし、組み合わせを吟味する。既製ブランドの大量生産された同じデザインから離れ、世界に一つだけのカスタムシューズを作るためだ。
こうしたオフラインの活性化は、合理的な消費を志向しつつ個性を捨てない若年層の実用志向が反映された結果とみられる。市販の有名ブランドの完成品ジェリシューズは1足あたり5万ウォン前後(約5000円)するが、東大門市場を利用すれば約1万5,000ウォン前後(約1500円前後)の無地の基本靴を買い、1個あたり500ウォン(約50円)から2,500ウォン(約250円)程度のパーツを好みに応じて追加することで費用を大幅に抑えられる。少ない費用で満足度を高める「コスパの良い遊び」として口コミで広がり、若い消費者の足が途絶えない理由になっている。
単に完成品を買うだけでなく、消費者が自らデザイナーとなってカスタムする過程自体をエンタメとして楽しむ文化もブームを促進している。現場の商人も若い客を取り込もうとカスタムサービスを強化しており、店舗に希望の色や規格のパーツがない場合は材料費と所定の手数料を払えば即席でパーツを作ってくれることもある。こうした柔軟なサービス体制が、コレクション性を重視する訪問者の満足度をさらに高めている。
業界では、今回のシューズカスタム熱は流通業界全体を席巻した「カスタムトレンド」の延長線上にあると分析している。実際、MZ世代の間では数か月前からメカニカルキーボードのキーキャップを替える「キーキャップカスタム」や、帽子にバッジやリングを付ける「ボールキャップカスタム」が人気を博している。日常の小物に自分のアイデンティティを投影するカスタム文化の対象が、この夏に向けて自然と「靴」へと広がった格好だ。
SNSを介して広がった「DIY遊び文化」

今回のブームの背景には、インスタグラムやTikTokなどSNSを通じたコンテンツの生産・消費の仕組みが定着していることがある。現在、インスタグラム内の「#ジェリシューズ」投稿は5万3,000件、「#靴飾り」は5,000件を超え、関連キーワードが急速に蓄積されている。
特に1分未満のショートフォーム動画が流行を牽引する主要な経路になっている。ファッションインフルエンサーやクリエイターが東大門市場を訪れ、資材選びから靴のチューニング、コーディネートまでの一連を圧縮して見せる手法だ。実際、インフルエンサー「ジウォン」のジェリシューズスタイリング投稿は再生数8万5,000回を記録し、リビング・インテリア系クリエイター「ソヨンホーム」が投稿した作成動画も再生数4万回を突破し、若年層の参加を刺激している。
SNS上で流行するショートフォームは、単に視聴されるだけでなく視聴者の模倣欲を刺激し直接参加を促すフィードバックループを形成している。インフルエンサーの「シューズカスタム」チュートリアル動画のコメント欄には材料の購入先や組み合わせのコツを尋ねる書き込みが相次ぎ、一般ユーザーも完成品を「#靴飾りチャレンジ」などのハッシュタグを付けて再投稿し、流行の複製と変奏が同時多発的に起きている構造だ。
結果的に、アルゴリズムによって拡散するソーシャルメディアの伝播力が、個々の断片化した嗜好を主流のファッショントレンドへと素早く押し上げたと分析されている。消費者は単に流行を受け入れる側から、自らコンテンツを生産・拡散するトレンドの主体へと転じており、ジェリシューズとシューズカスタムの熱は当分続く見込みだ。













コメント0