北部 モトブ半島 ビセ村
風や波を防ぐためにフクギが植えられている
路地と家々の間に居心地よい美しい森が広がる
鬱蒼とした緑のトンネルの隅々に
隠れたカフェや土産物店などの楽しみがある
その先にはエメラルド色のサンゴ礁の海が広がる
リゾート型テーマパーク「ジャングリア」
亜熱帯常緑樹林に恐竜の楽園が再現されている
任務遂行やジープでの脱出体験が用意されている
子どもたちには気絶しそうなほどの興奮を与える
鳥の巣のような座席での食事・インフィニティスパ
気球などアナログな感性が満載である
國頭(クニガミ・沖縄)= 文・写真 朴景一(パク・ギョンイル)前任記者
# 沖縄で見た海の物語
日本の沖縄でエメラルド色の海をしっかり見られなかった経験がある。沖縄に到着した翌日の午前、ただその一度だけ見られた。照りつける陽光がコバルト色の海の底まで透け、水面の船がまるで空中に浮かんでいるかのように見える、南国の海の光景を見たのだ。
その日の午後から小雨が降り始め、その後三日以上降り続いた。早い梅雨だと言われた。日程の間ずっと雨が続き、帰る日は豪雨になった。
短くしか見られなかった沖縄の海は恍惚だった。恍惚だったがゆえに、なお名残惜しかった。まばゆい陽光と海が見せたあの午前の風景が長く心に残っている。
美しい南国の海で知られる旅行地における雨の日の天候は「予期せぬアクシデント」に近い。旅行者はどうしようもない。少なくとも二週間ほど前には予定を確定しなければならない海外旅行なら、なおさらである。
雨の日の旅は、観光地の定型的な動線から外れることが多い。晴れの日にしか見られないものがあり、雨の日にしか聞けないものがある。雨の沖縄は、陽光の下の沖縄とは別の顔を見せる。同じ島でも、異なる旅だ。
沖縄まで行って光り輝く海景を十分に見られなかったのは残念だったが、もし雨が降らなかったら見られなかった風景もそこで見た。
雨に濡れて色が深くなった石垣、軒先から落ちる雨音、濡れた石畳の匂い、人影が消えた路地の静けさ、雨の午後の市場のだるい空気…。そうしたものは晴れの日の浮かれた旅行者にはなかなか見えない光景だった。
晴れの日に一瞬見た海、雨の日に歩いた路地、南国リゾートに隠された痛ましい歴史、亜熱帯常緑樹林の中に立つテーマパークまで。沖縄の多彩な顔を見た。これらはすべて雨のおかげだった、もしくは雨のせいかもしれない。
# 南国の陽光の下、緑のトンネルを歩く
旅行者の足があまり向かない沖縄北部に「モトブ(本部)半島」が位置している。漢字で「本部」と書くため太平洋戦争時に何らかの司令部があったのかと思ったが、日本へ編入される以前、琉球王国時代から続く地名だという。
モトブ半島の先端にビセ(備瀬)村がある。フクギの並木道で知られる村だ。沖縄に到着した翌朝、まばゆい南国の陽光とエメラルドの海景にこの村で出会った。
ビセ村のフクギは暖帯林の樹種で、枝が密に伸び、大人の手のひら大の光沢ある厚い葉をたくさん付けるのが特徴だ。韓国国内では育たない、マンゴスチン系に近い樹木である。
沖縄ではフクギを海岸に植えて風や波を防ぐ。ビセ村では潮風や砂嵐、波の被害を防ぐために、路地や家々の間にフクギを碁盤目状に植えた。その数はおよそ2万本に及ぶ。
フクギの植樹が始まってから300年。海岸に植えられた木々は巨大な城壁のように育ち、路地に向かい合って植えられた木々は深く遠い森のトンネルを作り出した。
森のトンネルはそのまま優れた散歩コースだ。森の内側にはペンション型の宿や素朴な土産物店、雰囲気のあるカフェがひっそりと点在している。歩くだけで全身にみずみずしい緑が染み込むようなロマンチックな並木道だ。
ビセ村の路地の果ては北の海へと細長く突き出す岬「ビセ崎」である。底が透けて見えるサンゴ礁の海岸には民謡の歌碑が立っている。民謡と言っても古来からの伝承歌ではなく、1974年に録音された歌だ。歌碑に刻まれた詞は当地出身の詩人が書いたといい、村の美しい風情と住民たちの切ない情緒が滲んでいる。
# ビセ崎の非現実的な海
印象に残ったのは歌詞より、歌碑の台座に村民が刻んだ建立趣旨文だった。
今は美しいが、かつてビセ村は極めて荒れ果てた捨てられた土地だった。山も川もなく、薪も水も不足し、夏は台風に、冬は北風と砂嵐に悩まされる厳しい環境だった。
美しい並木の木々は、やせた砂地と台風から暮らしを守ろうと村人たちが一本一本祈るように植えたものだった。鬱蒼としたフクギの木々は何百年にもわたる涙と汗の記録だと説明されている。
この村だけの話ではない。沖縄の過去には痛みと悲しみが重層的に残されている。悲しみや涙が浸透していない場所はほとんどないと言っても過言ではない。
沖縄は美しい場所だが、現在の美しさには高い代償が伴っている。その代償を知って旅するのと知らずに旅するのとでは、見え方が異なる。場所の向こう側の物語、観光地やリゾートの向こう側にある沖縄の話は次回に詳述する。
ビセ崎の海は、ただ立っているだけでため息が出るほど美しい。沖縄の海はどこも美しいと言われるが、これほどの色合いの海はほかにないのではないかと感じるほどだった。
早朝、ビセ岬の浅瀬で中学生の少女がスノーケリングをしていた。その日は殊の外水色が眩しく、その色に惹かれて海に出たのだという。美しい海が日常にあることで、人はああして海を享受できるのだと実感させられた。非現実的な海景だった。
ビセ村には見どころが少なくない。サンゴを拾って積んだ石垣、幹が寄り添って育つ「夫婦の木」、『トロピカルアーモンド』と呼ばれる350年のカタパの木もある。それでもあまり知られていないのは、ビセ村が観光客の足が届きにくい沖縄北部にあるからだ。
# ジャングリア、没入型ナラティブのテーマパーク
新しい概念のテーマパーク「ジャングリア」が昨年7月、沖縄北部に開業した。ジャングリアは従来のテーマパークとは明確に異なる。
東京ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ・ジャパンが日帰り訪問者向けの都市型であるのに対し、ジャングリアはリゾートの概念を含む「リゾート型」だ。差異の詳述は後にするとして、まずはジャングリアの立地について述べる。
ジャングリアはユネスコ世界自然遺産のヤンバル国立公園に隣接する。ヤンバル国立公園は2021年にユネスコの自然遺産に登録された。ヤンバルが世界自然遺産に選ばれた理由は、良く保存された自然生態系とここにしか生息しない固有種、例えば飛べないクイナのヤンバルクイナなどの存在価値によるが、同等に重要だったのが「人間の役割」だった。意外な点だ。
生物多様性が評価されると「手つかずの自然」を想像しがちだが、登録理由の中には「人の手が加わってきた」という項目が含まれている。どういうことか。
ヤンバルの森は琉球王国時代から数百年にわたり人間の管理を受けてきた。王室と地域共同体がヤンバルの森を管理し、そこで得た木材を沖縄本島中部や南部に炭や木材として供給したが、その過程で亜熱帯常緑樹林が無秩序に破壊されず体系的に管理されてきたというのである。人の手が入らなかったから保存されたのではなく、長年にわたり人々が自然を搾取せず共存したことで生態系が維持され、それが高く評価されて世界自然遺産に登録されたのだ。
ジャングリアは森への琉球の人々の姿勢を受け継いでいるように見える。ジャングリアのテーマパーク設計比率は「自然90%、施設10%」だ。20万㎡のグリーンベルトを別途整備し、野生を保護している。かつてゴルフ場だった場所を敢えて用地に選び、一部区画を再び森へ戻す努力も行っている。
ヤンバルの森について長々と語るのは、ジャングリアを訪れたらテーマパークだけでなく森も見るべきだという意図からだ。ジャングリアの中央に設置された熱気球「ホライズンバルーンからはその狙いが読み取れる。テーマパークのアトラクションの興奮とともに、そこでしか見られない自然をゆったりと楽しむことを目指していると、ジャパンエンターテインメントの佐藤大介副社長は強調している。
# アナログで恐竜の没入体験を提供
ジャングリアのアトラクションは米国中心の都市型テーマパークと大きく異なる。都市型の潮流がVRやシミュレータなどデジタル技術の高度化を志向するなら、ジャングリアは生の感覚を重視するアナログ志向だ。
熱気球もそうだが、ロープで森上を飛ぶジップライン「スカイフェニックス」や、空中に張られた木橋やネットを渡る冒険設備「ツリートップトレッキング」も同様の志向だ。都市で再現した「偽の感覚」ではなく、リゾートの清潔な自然の中で風や陽光、気温や肌触りを直接感じさせることが狙いだ。
偽物を本物らしく見せようとすれば誇張や過度な刺激が伴う。対して本物はむしろ淡々とした側面に寄る。ジャングリアが他のテーマパークに比べて相対的に「低刺激」に感じられる理由はそこにある。
ジャングリアが追求する方向性は二重だ。一つは興奮とスリル、もう一つはラグジュアリーと休養だ。スリルの領域はほぼ全面的に「恐竜」に委ねられている。生きているかのように精巧に再現された恐竜は、その巨大さだけで来場者を圧倒する。ジャングリアに入ると高い樹林の上で首をもたげる巨大な竜脚類の姿が見え、遠巻きにそれを眺めるだけでも胸が高鳴る。
恐竜が登場するアトラクションは二種類ある。一つは子恐竜を探す任務を受けて森を歩く「ファインディング・ダイナソー」、もう一つはジープ型車両に乗り熱帯雨林で凶暴な恐竜を制圧する体験をする「ダイナソーサファリ」だ。ファインディング・ダイナソーが物語中心の「穏やかな味付け」なら、ダイナソーサファリはかなり激しい「辛口」である。どちらも圧倒的な生態的実在感の中に客を放り込み、利用者の体験に応じて異なる感情を引き出す、いわゆる没入型コンテンツだ。
# 恐竜を見る子どもと親の視線
アトラクションに登場する恐竜は「本当に」よく作られているが、本物の生き物のようだとは容易には思えない。作りの問題ではなく、映画やCGで再現された「偽の恐竜」に既に慣れ親しんでいるからだ。
大人は「本当の恐竜の姿がどこまで実感できるか」に目が向きがちだ。しかし成長期に訪れる「恐竜を愛する時期」にある子どもたちにとって、子恐竜を救ったり肉食恐竜に追われたりする体験は気絶しそうなほどの興奮になるだろう。
恐竜アトラクションは子どもに胸躍る興奮を与え、親には子どもにそうした瞬間を味合わせたいという欲求を正面から狙っている。
恐竜がジャングリアで興奮の領域を担っているなら、もう一方の軸であるラグジュアリーと休養の体験を担うのはスパだ。「スパジャングリア」は入浴施設である。韓国国内の休養型スパは水着で利用するのが普通だが、スパジャングリアは男女別の浴場で裸で入る形式だ。
スパジャングリアには屋内外に多様な湯舟がある。「インフィニティスパ」と聞けば水着を想像するかもしれないが、そこも入浴施設である。正面に亜熱帯常緑樹林が広がるインフィニティ温泉浴槽は特異な体験を提供する。
スパジャングリアの規模は大きいが「超大型」と呼ぶほどではない。繁忙期に混雑が高まれば満足度は下がるだろうが、訪問時はやや閑散としており快適だった。冬らしい冬がほとんどない沖縄ではこの規模が適切とも思える。
# 「メイド・イン・ジャパン」テーマパークの試み
ジャングリアを象徴する二枚の写真がある。一つはアトラクションに現れる恐竜、もう一つはレストランの屋外に吊るされた鳥の巣のような座席だ。
鳥の巣座席はジャングリアの付帯施設が集まるメインタワーのレストラン「パノラマダイニング」に設置されている。写真だけを見ると誰もが座りたくなりそうだが、座席が暑い屋外にあるため思ったほど人気はない。
パノラマダイニングではいわゆるファインダイニングを提供し、スパジャングリアの下層にある「トロピカルオアシス」では単品中心の大衆的な料理を出す。ファインダイニングとはいえ、パノラマダイニングの昼のセットが7万ウォン(約7447円)程度だと聞いたが、驚くほど高額というわけではない。
ジャングリアが注目される理由は、ここが多国籍テーマパークに対抗する「メイド・イン・ジャパン」の挑戦と見なされているからだ。鍵はジャングリアがディズニーランドやユニバーサル・スタジオといった米国色の強い多国籍テーマパークに対してどれだけ競争力を持てるかだ。ゴズ・モズニ(Goz Mozni)氏(ジャパンエンターテインメント・マーケティングディレクター)は「沖縄でジャングリアが成功すれば、他国のリゾート地でもジャングリアを見られるようになるだろう」と語っている。
ジャングリアで残念だった点もある。外国人料金が日本人料金より高い、いわゆる「二重価格」だ。ジャングリアのパーク観覧チケットは日本人が6930円、外国人は8800円だ。スパ利用込みチケットは日本人9240円、外国人11550円だ。価格差は小さくない。ジャングリア側は「外国人適用価格が本来の通常料金で、日本人には割引をしているのだ」と説明する。
通訳や案内サービスが国内客には不要だから、その分の投入コストを差し引いているというのがジャングリア側の主張だ。佐藤副社長は「今はパーク運営から料金までさまざまなことを実験している段階であり、内外の来場者間の料金差を相殺するような国別割引プロモーションなどを提供するのもその一環だ」と述べた。「実験中」という言葉が率直に聞こえた。ジャングリア全体がまだ実験段階なのだ。
■ ジャングリアの宿泊・交通
沖縄旅行でジャングリア訪問を検討しているなら、宿泊はオリオン モトブ リゾート&スパを勧める。オリオンビール社が運営する高級ホテルだ。ジャングリアは来場者誘致のため複数のホテルと提携しており、提携ホテルの中でオリオン モトブ リゾート&スパが車で30分と最も近い。ホテルからは専用シャトルバス「ジャングリアエクスプレス」が利用できる。レンタカーでも行けるが、ジャングリアの駐車料金は1日2000円である。
「次週に続く」
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また、アームウォーマーのディテールのおかげで、まるでゲームの中のダークヒロインを思わせる印象を与え、ジゼルは時折壁に寄りかかりながらカメラを見つめたり、腕を上げて大胆な角度のシルエットを演出した。
このような破格なスタイリングはエスパ特有のガールクラッシュイメージを一層際立たせた。
一方、エスパは11月29日、香港・啓徳スタジアムで開催された『2025 MAMA AWARDS』チャプター2でベストコレオグラフィー、ベストダンスパフォーマンス女性グループ、ベストフィメールグループなど3冠に輝き、グローバルな舞台で存在感を再確認した。













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