食卓によく並ぶサバは、味が良く健康にも良い代表的な魚だ。しかし家庭でサバを焼くときはいつも悩みの種が生じる。
” />家中に広がる生臭さや、フライパンから台所の床まで飛び散る油が主な原因だ。多くの人はサバを焼くときに食用油をたっぷり使う習慣があるが、実際にはサバをうまく焼くために食用油はまったく必要ない。むしろサバ自身が持つ脂をうまく活用すれば、味も健康面も両立できる。家庭のサバの塩焼きを専門店レベルに引き上げるコツを整理した。
◇ 背側(皮側)から焼く…食用油が不要な理由
サバを焼くときにまず覚えておくべき原則は「背側(皮側)から焼く」ことだ。サバは青魚の名にふさわしく、背の部分に脂が非常に多く含まれている。熱したフライパンにまず背側を底にして置くと、熱で皮からサバ特有の天然の脂がにじみ出してくる。
この脂は市販の食用油よりもずっと香ばしく、風味が深い。サバから出た脂がフライパン底を湿らせると、その脂で魚全体を揚げるように焼ける。別に油を敷くとサバ本来の味が隠れて重くなるだけでなく、摂取カロリーも増える。サバだけでなくタチウオも脂が多いため、油を使わずに焼く方がはるかに淡白で美味しい。魚自身の脂で魚を焼くのが、最も旨味を引き出す調理法だ。
◇ 生臭さの元凶、薄い透明な膜を取り除く
サバ料理を敬遠する最大の理由は生臭さだ。どんなに新鮮なサバでも、焼くと独特の匂いが残りがちだ。このとき多くの人が見落とす決定的なポイントがある。サバの皮の表面をよく見ると、ビニールのように非常に薄く透明な膜が一枚かぶさっているのが分かる。
この薄い膜はサバが海を泳ぐ際に体を保護する役割を果たすが、調理時には生臭さの原因になりやすい。爪や包丁の先で皮の端を軽く持ち上げ、引っ張るようにして剥がすとこの透明な膜は簡単に取れる。膜を取り除くだけでサバの生臭さが半分以上消えるという驚きの効果がある。生臭さに敏感な人は、米のとぎ汁に浸すよりもこの膜を取り除く方がはるかに確実だ。
◇ 背側に入れる切り込み、味と形の両立
” />サバを焼く前に、背側に軽く切り込みを入れることも重要な工程だ。サバの身は厚みがあるため、中まで均一に火を通すのが簡単ではない。背側にエックス(X)字型や斜めに数回切り込みを入れると、熱が身の内部まで深く伝わり、焼き上がる時間を短縮できる。
切り込みには別の利点もある。サバは焼くと皮が収縮するが、切り込みがないと身が不格好に反ったり皮が汚く裂けたりすることがある。あらかじめ切り込みを入れておけば形が整い、見た目にも美しい料理になる。また切り込みの間からサバの脂が流れ出して身全体をコーティングするため、外はカリッと中はしっとりした「外カリ中シットリ」の食感が生まれる。
◇ 新鮮さが味を決める…味付きサバは避ける
” />すべての料理と同様に、サバの塩焼きの出来は原材料の状態に左右される。状態の良い新鮮なサバは塩だけを軽く振って焼くだけで十分に甘く香ばしい。身が引き締まり目が澄んでいて、えらが鮮やかな赤色をしているものを選ぶべきだ。
状態が悪い、あるいは鮮度が落ちたサバは、焼くとパサついたり不快な苦味が出たりすることがある。これを隠すために強い味つけをする例もあるが、健康面を考えるなら新鮮なサバを適切な時期に焼いて食べるのが最良だ。冷凍のサバを使う場合は、冷蔵庫でゆっくり解凍し、その後キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ると生臭さや油はねを抑えられる。
フライパンは十分に熱しておくことも忘れてはいけない。冷たいフライパンに魚を載せると皮が底にくっついて身が崩れることがある。フライパンから少し煙が上がる程度に熱してからサバを載せ、中火に調整して焼くのが適切だ。頻繁に裏返すと身が崩れやすいので、片面が十分にこんがりしたら一度だけ裏返すのがコツだ。
焼き上がったサバはすぐに皿に盛らず、網やキッチンペーパーの上にしばらく置いて脂を少し切るとよい。このときレモン汁を軽く絞ったり、わさびを混ぜた醤油に付けて食べたりするとサバの風味が一層引き立つ。
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